今日、マンションを売りました

会社で保有していた賃貸マンションを売却しました。

経緯を話せば長くなりますが、売却したのは1992年に家内と共有名義で購入した眺望の良いマンションです。当時は既にバブルの熱気が冷め始めており、新築物件が値下がりしていたので結構軽いノリで購入しましたが、狭い部屋だったため数年経って家族が増えると住めなくなってしまいました。購入時には買い替えるつもりだったのですが、数年の間に不動産相場がつるべ落としで下がり続け、結局売るに売れず(ローンが返せない)、その後約20年間、赤字で賃貸を続ける羽目になりました。一昨年、会社に名義を移してローン返済額を減らし、ようやく資金の持ち出しは無くなりましたが、諸々の事情もあり、入居者様が退去されたこのタイミングで売却を決断をし、本日取引を終えたところです。(残念ながらローン返済後の残金はほとんどありません)

こんなに苦労させられた物件ですが、30歳の時に購入し、次男が4歳になる頃まで住んでいましたから思い出もたくさんあり、手放すとなると淋しいものです。先週末には夫婦で部屋に入り、しばし懐かしい思いに浸りながらお別れをして来ました。

売却額は購入時のほぼ三分の一。若気の至りとは言え、私たち家族の人生を変えた買物でした。でも、これでようやく「バブルの呪縛」とお別れです。今日は忘れられない日になりそうです。ほぼ四半世紀耐え続け、ようやくイグジットしたのですから。

何らかの重荷を背負いながら人生を生きている人は、私以外にもたくさんいるでしょう。その現実から逃げることができない以上、立ち向かうしかありません。きっといつかは荷物を降ろせる日が来ます。後から振り返って見ると、その荷物のおかげで得たものもあるかもしれません。実を言うと、私の両肩には重い荷物がまだたくさん乗っかっていて、腰がひん曲がりそうなのですが、負けません。一つ一つクリアして行きます。

以上、若き日の安易な決断のせいで、「人生逃げずに頑張るしかない」という教訓を身を持って体験することになったバカな男の話です。自分の恥をさらすような内容でしたが、今日の売買取引が終わったら、どうしても書きたくなりました。「残りの荷物からも逃げないぞ」という自分自身への決意表明でもあります。

最後に、、、今日マンションを買っていただいた方は、ちょうどこの物件を買った四半世紀前の私とほぼ同じ年の独身男性です。彼の幸せを心からお祈りします。そして感謝。拝

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