吉祥寺RIGORETTO

今日のランチは、僕が、吉祥寺いや東京で最高のテーブルサービスのお店だと確信しているスパニッシュイタリアンのリゴレットです。

リゴ吉祥寺

駅からは10分ほどの距離で立地的には決して良くありませんが、オープン直後の11時半に着いたら、既にお店の前は大行列。若い女性のグループやシニア夫婦、ベビーカーの若いお母さんまで幅広いお客さんがいます。店内はシックで大人の雰囲気なのですが、本物には大人も子供も関係ありません。そう言えば、私も子供を連れて来たことが何度かあります。

今日は、一人でキッチン正面のカウンター席に座りました。ずっと座っていると、椅子やテーブルと僕自身が一体になってしまったような錯覚に陥ります。このまま何時間でもここに居れそう。これほど素晴らしいお店はそうはありません。ここに居れることが本当に幸せです。
このお店からはオーラが出ています。その理由は、スタッフも料理も設備も、お客さんに向き合う全てが、“真剣勝負”だからなんだと思います。

目の前のキッチンでは調理スタッフが、パスタパンを使って次から次へとパスタを仕上げて行きますが、彼は全てのパスタを味見しています。しかも1本や2本じゃなくて、毎回毎回ゆうに一口分は食べてます。大丈夫?ランチが一回転したら、お腹一杯で動けなくなっちゃうよ。
この味見には、料理人の真剣な姿勢が現れています。お客さんが口に運ぶのと同じように、自分が作った料理と向き合っているんでしょう。真剣そのものだから、やたら目の前でパスタをチュルチュル食べていても全く嫌になりません。
新規のお客さんが来店するたびに、或いはオーダーが入るたびに、立ち昇る湯気の向こうから、厨房スタッフの威勢の良い掛け声が響き、まるでステージを眺めているようです。料理に向き合う顔つきは厳しくて真剣そのもの。でもお客さんと目線が合う時は笑顔。うーん、素晴らしい。プロだ!

客席側でサポートしてくれるホールスタッフの気遣いが優しいことも、時が経つのを忘れてしまう一因です。サービスが押し付けがましくないんです。僕が一言二言、話をしたいと思えば付き合ってくれるし、料理と向き合いたいと思えば放っておいてくれる。でも、いつもこちらを気に掛けていてくれる。そんな空気のような接客が、このお店を素敵な空間にしてくれています。
結局、調理スタッフもサービススタッフもプロ根性を持っているっていうことなんだと思います。
もちろん、パスタの味も素晴らしくて、心が豊かになったような気分でお店を後にしました。どうもありがとう。ご馳走様。あー、吉祥寺に来て良かった!
ちなみに、お値段はびっくりするくらい安い。申し訳なくなります。
http://www.rigoletto.jp/main.html