ブログ更新。「びちくるぜよ!!」

カルタゴ池田です。
前回ブログから4か月が過ぎました。この間、色々なことがありましたが、6月からは環境変化に合わせて心機一転、リスタートのつもりで気合入れます。手始めにブログ更新だー!

まずは、私の仕事の話から。
私は「独り事務所」というスタイルで会社経営をしております。その業務時間をざっと比率で示すと、総務2割、経理1割、その他1割、営業6割という感じです。案外、営業以外の仕事が多いんです。
本業たる営業を業務別に分けると、リサーチ業務が8割(移動・準備調査・現場リサーチ・レポート作成など)、経営コンサルティング業務が2割くらいですから、全精力の約半分(4.8割)をリサーチ、1割強をコンサルティングに使っています。

次は、これまであまり明かして来なかったリサーチャーとしての仕事について、少しだけお話します。
具体的にはショップの覆面リサーチです。自分自身が客としてクライアントのショップを利用し、客目線からのリサーチにプロとしての観点を加えてレポートします。現場の事実を捉え、問題点を見出し、その原因の仮説や解決策を考えていると、時々考え過ぎて頭が熱くなります。でも、徹底的に事実を見ることや、事実を元に考えて考えて考え抜くことは、本当に面白い。こんな素晴らしい仕事をさせてもらえることに感謝しています。
感謝と言えばもう一つ。当社では、全国にチェーン展開する企業様のお仕事も請け負っています。おかげさまでこの1年、北から南まで日本全国40都府県以上を回らせていただきました。見知らぬ土地を独りで歩き廻るのは、多分皆さんがイメージしている数倍も困難な仕事ですし、様々な苦労もありますが、日本各地で生活者の様子を間近に感じる体験はとても貴重です。

ところで、この仕事、見方を変えれば、ほとんどスパイです。隠密で店を訪問しますから、私の行動や容姿などは公にできません。ブログやFaceBookで「今日こんなところに行ってこんなことがあったんですよ」とメッセージを書く訳には行かないのです。ですから、ブログでもFaceBookでも、本業に関わる記述は極力避けて来ました。これまで日本中を廻りながら「“この瞬間”や“今日あったこと”を皆さんと共有したい」と何度思ったことか!

そんな私が、なぜ自分の思いを正直に綴りたくなったかと言うと、つい先日、私の元同僚の吉島さんという先輩コンサルタントがFaceBookでシェアしていた或る方のブログを拝見したからです。その方のメッセージは明確で「ブログを頻繁に更新したいなら、自分の得意な分野について書きなさい。」という内容でした(と私には読めました)。いずれにせよ、そのブログを拝見し、私は「自分の得意なこと、好きなことって何?」と自問し、「今やっている仕事しかないじゃん。」と自答したのでした。
そういう訳で、これからはリサーチャー&コンサルタントとしての守秘義務を順守し、クライアントさんにご迷惑をかけない範囲で、本業のことも書こうと決めたのです。
残念ながら、全国各地を廻る仕事は暫くお休みになりますが、今後、折に触れて、これまでの体験などをこのブログでご紹介したいと思います。

今回は一つだけエピソードをご紹介。
私は高校時代の3年間を父親の転勤に着いて行った高知で過ごしました。土佐高校という伝統ある学校で素晴らしい仲間達と楽しい高校生活を送りましたが、元々血縁のある土地ではなかったので、高校卒業後の30数年間は、疎遠になっていました。
その高知に、先週リサーチの仕事で行って来ました。高知は超久しぶりの訪問です。せっかくだったので意を決して、高校時代の友達に「一緒に飲もうぜ」と声を掛けました。FaceBookで高校時代の同級生とつながっていたので、声を掛けることができたのです。
でも、私は土佐弁はおろか、関西弁すら話せず(高校時代は関西弁でした)、それが精神的に結構高いハードルとなっていました。「土佐弁バリバリの同級生達とまともに話せるだろうか」と心配しながらの再開でしたが、同級生たちは東京弁の私を受け容れてくれ、つまらない心配はすぐに吹き飛び、楽しい夜を過ごすことが出来ました。

その飲み会で、私が独り会社の辛さなどを愚痴っていた時のやり取りです。
「池田、土佐弁の“びちくる”って知っちゅうか?」
ちんぷんかんぷんな私に、別の友人が教えてくれました。
「”びちくる”いうんは、『這いずり回ってでも生きる』とか、『もがく』とか、そんな意味ながよ。」
「どんなに苦しゅーてもなぁー、池田、びちくらないかんぜよ。」
  ※びちくる以外の土佐弁の用法は間違っちゅうかもしれんき。by池田

「びちくる」の話を聞いた瞬間に私の頭に浮かんだのは、NHK大河ドラマ「龍馬伝」の中で、香川照之演じる岩崎弥太郎が、土佐藩下士時代、土砂降りの雨の中、行商姿で泥まみれになって、地面に這いつくばり、もがく姿でした。
自分を岩崎弥太郎と一緒にするつもりはありませんが、偉大な先達を生んだ高知で多感な高校時代を過ごしたことが誇らしくなり、「俺もびちくるぜよ。」と思えて来たのでした。
そしてもう一つ。「昔の友達は有り難い!」 心に沁みたぜよ。

おまけ
高知の名所「はりまやばし」は、30年経ってもしょぼかった。
はりまやばし