書店ガール

書店ガール
今週、久しぶりに小説を読みました。「書店ガール(PHP文芸文庫)」です。
週の初めに本屋さんで「書店ガール1」を手に取ったら面白そうだったので購入し、その勢いで一気に今月発売されたばかりの「書店ガール2」も読んでしまいました。
舞台は、今まさにブログを書いているここ吉祥寺の本屋さん。そして主人公の住まいは私と同じ小金井。それだけで親近感がわきます。

内容は、本屋さんで働く女性社員の活躍や苦労の物語ですが、見方によっては、本屋さんを舞台にしたビジネス小説です。商売する方達の思いが良く出ている素敵な本でした。ビジネス小説というと、M&Aや大手企業などの大掛かりなストーリーが多くなりがちですが、生活者に身近なお店を題材にしたお話もなかなか良いものです。
物語の中に出て来る書店スタッフ達の生き生きした姿に、「どんな商売でも、そこで働く人が、自分が関わっている商品やサービスを愛し、仕事に誇りを持ち、自分の価値観を信じてお客さんに向き合えば、ワクワクするような仕事ができるんだ。」と改めて確信した次第です。それは、本屋さんでも、カフェでも、スーパーマーケットでも、たこ焼き屋さんでも同じですね。
ぜひ、現場でお客さんと接する商売に関わっている方に読んで欲しい本でした。特にチームで働く方達に。

ところで、一昨日、友人が主催したKindle出版セミナーに参加しました。IT音痴の私でも電子書籍が出版できるということを知り、ほんの少しですが、「何か書いてみようかなー」という気にさせられました。興味ある方、紹介しますよ。
しかし、時代の波とは言え、今後電子書籍が普及していくと、本屋さんの商売は厳しくなって行くでしょう。
僕の紆余曲折の人生の中で、これまで何度、本に助けられて来たか数えきれません。ある意味、本屋さんは憩の場であり、救いの場でもありました。こんな僕ですから、狭い自宅には、処分しても処分しても本が溜まって行きます。多分、この年代には同じような人が多いでしょう。でも、そういう人達がKindleの世界に行ってしまうと本屋さんはどうなってしまうんだろう。本屋さんの無い街なんて考えられません。あー難しいなー。