インドのカメラ屋さんの話

先ほど、私が勝手に師匠にしている元コンサルタントのSさんから、お叱りを受けました。
経緯はざっと次の通りです。
私のところに、ある外食チェーンの店舗の売り情報があり、その案件をSさん経由で脱サラの個人の方につないで貰おうと、お願いをしたのですが、その際、ついつい以前私がいた業界の癖で「NDAの締結が前提です」という言い方をしてしまい、買い手候補の方が引いてしまって具体的な話に至らなかったというものです。
Sさんからは、「一般の方にとってNDAというのは聞いたこともない言葉。守秘義務契約をしないと買えない物など買いませんよ。」と、カメラを例にして諭されました。
あるインドのカメラ屋さんでは、盗まれるのが怖くて店頭に見本を展示せず、箱を見せるだけでカメラを売ろうとしていたため、まったく売れなかったそうです。しかし、日本のメーカーの方が現地に行って、実物をお客さんが触れるよう展示方法などを指導したところ、とたんに売れ行きがあがったそうです。
私のやり方は、一般生活者向けのお店で商品を見せもせずに「良い商品が奥の倉庫にあるから買いませんか?」と店頭で勧誘しているようなものでした。お客さんにしてみれば怪しいセールスにしか見えません。どういうお客さんかを見極めて、売り方を変えていくのが商売人。そういう商売人のお役に立つようなコンサルティングをしたいと思っている私にとっては、恥ずかしながら有難い教訓でした。
Sさんからは、「クライアントの前でやたらカタカナ語を使うのも良くないですよ。」と言われていたのを思い出しました。
以前いた業界の既成概念に囚われることなく、お客さん目線、現場目線で話ができるようなコンサルタントを目指します。
以上、自戒を込めて自分の会社QUARTERGOのブログに初投稿しました。